中央香台はお寺の本堂などで香炉を置く台として使用されます。
様々な形がありますが今回は他にないものを、というご依頼で立体的で動きのある唐草で荘厳したオリジナルの香台を作らせていただきました。
この香台の一番メインの飾り彫りでもある唐草を一つの欅の木から彫りだし、平面から飛び出すような形で彫刻しています。
何度か実験を繰り返しながら試行錯誤の末、立体的で動きのある唐草を完成させました〇
各パーツを仕上げ組み上げた状態です。
唐草の彫りが際立つように他の彫刻は派手さを抑え、全体的に華美になりすぎないようにまとめています。
彫りあげた木地に最後は摺り漆(木目が際立つように漆を刷り込んでいく技法)をかけ、重厚感のある仕上がりにしています。
既製品が多い中、一つ一つ手で作ることの良さを知っていただき、他にない唯一無二の創作仏具をこれからも作り続けていこうと思います。
京仏師 宮本我休