長い間使い続けてこられた仏具の芴(こつ)をリメイクしてほしいというご依頼を受け制作させていただきました。
いろいろと考えた結果、内側の面に花菱文様をびっしりと彫り込んで新たな芴として甦らそうと考えました。
内側一面に文様を彫り込んだ状態です。
弟子に入ると先ずは彫刻の練習としてこの文様彫りを彫ります。
私も弟子時代毎日毎日この花菱文様を彫り続けました。
コツコツとそれを続けていくと気づけばいろいろなものが彫れるようになっていました。
今回は若いお弟子さんに任せてみましたが、一日2,3個つづ根気強く彫り続けてようやく彫刻完成です。
一面にびっしりと均整がとれた綺麗な花菱文様、お弟子さん頑張りました(^_-)
使い込まれた木肌は飴色に良い味が出ていましたので、全体を馴染ますため少し古色を施しました〇
長年使い続けた仏具もこのように手を加えることでまた新たな意匠となって甦ります。
一つのものを愛着を持って使い続けるっていうのは素晴らしいことだと思います。
これからもこの花菱文様が摩耗して消えてしまうくらい使い続けていただきたいですね(^^)
【宮本我休制作実績】制作実績 | 京都の仏師 宮本我休(GAKYU ガキュウ)