ご依頼いただき寺院用の位牌棚を制作しました。
主にお寺での法要時に位牌を置く棚として使用する仏具ですが、市場には形式化された形しかなく、他にない特別なものにしてほしいとご依頼を受け制作させていただきました。
欅の良材を使用し、天板の側面には唐草文様を彫り込んでいます。
この位牌棚の象徴でもある唐草文様。
唐草文様は古代ギリシャを起源とされる植物文様ですが、植物の蔓や葉が連続して連なっていく形が果てしなく続くいのちを表しているとされています。
日本にはシルクロードを経て時代と共に様々な形状に変化しながら伝わりました。
私はこの唐草文様が好きで、毎回彫る場所に合わせてデザインし彫っていますが、曲線的で連続性のある形状は本当に彫っていて楽しい文様です(^^)
脚には宝相華の葉を模した彫刻を施しています。
天板も足も植物的な曲線を強調して制作しました。
制作風景。
一つ一つ丁寧に仕上げていきます〇
今回は位牌棚として制作しましたが、いろんな用途に使えそうです(^^)
正倉院にもこういった仏具が沢山残されていますが、どれも個性的で美しいものばかり。
現代でもそういった唯一無二の仏具を造り続けていきたいと思います。
【宮本工藝制作実績】制作実績 | 京都の仏師 宮本我休(GAKYU ガキュウ)