ご依頼いただき、寺院用の仏具である払子を制作させていただきました。
払子(ほっす)とは元々虫などを払う道具が仏教に取り入れられ後に法具となったもので、僧侶の方が法要や説法の時など威儀を正すために用いられます。
今回は柄の部分を蓮に見立てて彫刻しています。
蓮の花が散る「散華」も楠の一材から彫り出しています。
茎の部分にはブツブツとした蓮特有の形状も忠実に再現しています(^^)
柄の下の断面にはレンコン。
実際の蓮はこういう風にはなりませんが、ちょっとした遊び心を盛り込んでみました(^_-)
これはあくまで美術品ではなく道具ですので、日々の使用に耐えうるだけの強度を持たせて作っています。
いつも法具を作る際はこの点が一番難しいところではありますが、美観と強度のバランスを上手く取りながら制作するよう心がけています。
今回は木地仕上げですので、どんどん使い込んでいただいて独自の味を出していっていただきたいです(^^)
【宮本工藝制作実績】制作実績 | 京都の仏師 宮本我休(GAKYU ガキュウ)