総合印刷会社TOPPANさんがこの度、伊藤若冲幻の大作「釈迦十六羅漢図屏風」のデジタル推定復元を完成されました。
現存するわずか1枚の白黒図版から、学術的調査と推論を経てデジタル彩色を施し、複数の印刷技術を組み合わせることで、若冲独特の絵画技法”枡目描き”をその立体感まで再現されています。
今回、TOPPANの木下さんとレタッチ職人集団こびとのくつ代表の工藤さんらと共に仏教美術の伝統と革新、アートにおけるデジタル技術の可能性までを仏師という立場から聞き手として参加させていただく機会をいただきました。
デジタル復元された「釈迦十六羅漢図屏風」
升目一つ一つにインクを重ねて立体的に再現されています。
最新の印刷技術に只々驚かされました、、、
ムービーの完成度も凄い、、、
仏師という立場からいろいろと語らせていただきました。
日進月歩でアップデートされ続ける現在の印刷技術。
興味は尽きることはなく、沢山質問に答えていただきました。
今回の様子は以下リンク先よりご覧いただけます。
デジタル復元で蘇る伊藤若冲の『釈迦十六羅漢図屏風』。名匠による、12万の枡からなる大作は、どのように再現されたのか?
若冲の言葉で「千載具眼の徒を竢つ」という言葉があります。
「俺の作品は1000年後に理解される」という意味ですが、このチャレンジングな姿勢が若冲最大の魅力だと思います。
核心はやがて伝統になり、伝統を踏襲した革新がまた生まれる。
自分もそう信じてこれからも至高の神仏彫刻に挑みたいと思います。
改めましてこういった場を提供くださいました皆様に感謝申し上げます。