ご依頼いただき虚空蔵菩薩像を制作中です。
虚空蔵とは「広大な宇宙のような無限の智恵と慈悲」という意味で、智恵や知識、記憶力向上といった利益をもたらす菩薩として信仰されています。
密教の中でも特に重要視される仏様ですので、これまで培った知識と技術を注ぎ込み、至高の仏様を現わしていきます。
今年三月に移転した新工房での制作風景です。
以前はお弟子さんと同室で制作していましたが、作業場が広くなったので私専用の個室を設けてより集中して仏様と対峙しています(^^)
仏身の形が大方出てきました〇
大きい像なので形を出すのに時間がかかりますが新調に彫り進めていきます。
ここから御顔の細部の彫刻に入ります。
仏像彫刻で一番難しいところはやはり御顔の彫刻になります。
高い技術が必要なことはもちろんですが、彫る側の美意識や仏心、その時の体調や精神状態まで投影してしまいます。
一定してよい御顔を彫り続けたいですがなかなかそうもいきません…(^^;
ですので彫るときは心が落ち着き、雑念のない精神状態と、気力と体力が充実した時に行うようにしています。
仕上がってきました〇
16年木くずにまみれ彫って彫って彫り続けて、ようやく理想の御顔が彫り表せるようになってきました。
慈悲と尊厳、優しく包み込み、時に厳しく導いてくれるそんな仏様を目指して彫り続けます。
【宮本工藝制作実績】制作実績 | 京都の仏師 宮本我休(GAKYU ガキュウ)