京都の仏師 宮本 我休 GAKYU ガキュウ

仏像修復のお話

仏像の大きい修復はだいたい二、三百年に一度行われます。 
そこで現在お預かりしている仏像の修復内容を説明していきたいと思います。
まずは仏像をお湯につけます。

そうすることで各部の接着剤である”膠”が溶けバラバラに分解され、表面の塗装(胡粉や漆)もふやけていきます。
そこでブラシや彫刻刀を使って隅々まで塗装を落としていき 木地の状態にもどします。

そこから時間をかけて乾燥させ バラバラになったパーツを接合していき 元の状態にもどしていきます。

写真の仏像は寛保二年 仏所 京都麩屋町三条下ると記されていました。

寛保二年は今から274年前 江戸時代中期 幕府は徳川吉宗の時代。
改めてこの御仏像の長い歴史の中で修復に携わらせていただいていることにありがたさを感じています。
乾燥が終われば次は塗りの工程。
またご報告させていただきます〇

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