ご依頼いただき身丈11寸(仏身総高37cm)毘沙門天像をお造りさせていただきました。
像容は青年相で美しい顔立ちをというご要望でしたので、動きのある端正な御姿で彫り現しました。
右手に持つ宝塔の先、遥か未来、太平の世を見据える眼差しです。
けして大きくはない御像ながら細やかな截金を全体に施しています。
毘沙門天ならではの文様「毘沙門亀甲」
諸悪を調伏する力を邪鬼を踏む右足に込めています。
ただ、この右足は痛めつけるだけのものではなく、諭すような愛のある右足であってほしいなと。
邪鬼もこの「喝」で何かを感じ取っているような、そんな表現を目指しました。
この像容は今回初めて挑戦した独自の形となりますが、今後さらに形を研磨して、より大きな像で表現してみたいですね(^^)
過去から学び、現代の美意識で創り出す令和の仏像を、命ある限り一体でも多く彫り現せるように、また研鑽を積んでいきたいと思います。
【宮本我休制作実績】制作実績 | 京都の仏師 宮本我休(GAKYU ガキュウ)