臨済宗大徳寺派・南宗寺に江戸時代の名僧・沢庵禅師像をお造りさせていただきます。
南宗寺は室町時代創建の古刹であの千利休さんが修行されたお寺、この地で「茶禅一味」精神は築かれました。
堺の町衆文化の発展に寄与した由緒あるお寺も大坂夏の陣で焼失してしまいましたが、当時の住職・沢庵禅師の元で見事に復興を遂げました。
南宗寺にとって沢庵禅師は大変重要で尊ぶべき御方、長らく頂相(肖像彫刻)がありませんでしたのでこの度のご用命となりました。
御像の用材は兵庫県出石市の沢庵禅師所縁のお寺・宗鏡寺に大正時代に植えられた桧をご提供いただきまました。
沢庵禅師は荒廃していた宗鏡寺を復興し、その後南宗寺の復興に尽力されました。
そういった歴史を知ると、宗鏡寺で植えられていた桧でお造りするということは大変意義深いものになります。
質素倹約を重んじた沢庵禅師。
禅師の哲学や人となりが滲み出るようなそんな頂相となるよう引き続き彫り進めます。