烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)とはこの世の一切の不浄を焼き尽くす功徳を持つことから東司(お寺のトイレ)などでお祀りされる仏様です。
ご依頼いただき今回は岩座に凛と立つ一面四臂の勇ましいお姿で、岩座から仏身まですべて一つの材から彫り出す”一木造り”で彫り上げました〇
使用した木材は楠。
木目も荒々しく茶褐色に艶めく木質は憤怒の明王様にぴったりです(^^)
尊顔は憤怒相ですが、怒りの中にどこか慈愛が込められた表情になるよう心がけました。
頭髪は正に怒髪天で髪そのものが炎のように天に立ち上ります。
不浄を焼き尽くす明王様ですので持っておられる武器も様々。
一つ一つ精密に彫り上げました〇
羂索。
宝棒。
戟。
剣。
制作には長い時間がかかってしまいましたが、自分の中で理想とする明王様を現すことができました〇
この仏様はいわゆる”トイレの仏様”です(^^)
他にも場所によって安置する仏様が決められていたりと仏像の世界は奥深くおもしろいですね(^^)
末永くお祀りいただき、後世に残る烏枢沙摩明王となってもらいたいです〇
【宮本工藝制作実績】http://gakyu.jp/works