南禅寺・田中寛洲管長よりご用命いただき、扁額をお造りさせていただきました。
白く浮かび上がる二文字「傳芳(でんぽう)」とは、仏法が広がっていく様を意味する言葉で管長様の室号でもあります。
明治~昭和にかけて活躍された臨済宗の僧・橋本独山老師の力強い書を忠実に彫り上げました。
ケヤキという堅い木でありながら、千年先に残せるよう深く深く刻み込みました。
何度も刃を折りながら…より深く。
文字でありながらそこに神仏が宿るようにと念じ彫り進めました。
先日管長様の自坊・光雲寺の客間に設置してきました。
こうして掲げられると感慨深いものがあります(^^)
田中管長と。
いつも穏やかなお人柄で私みたいな若輩者でも懇切丁寧に対応してくださいます。
いつかお庭を歩きながら「雑草抜きは誰にも負けませんよ」とおっしゃっていたのが印象的でした。
私から見ると雲の上の存在の方ですが、そういった方が雑草抜きの達人とは…。
私も弟子に任せるのではなく、トイレ掃除の達人を目指そうかな…見習わねば(^^;
またどこかで座禅のご指導をいただけることを夢見ています(^^)
一刀一刀想いを込めて彫ることは文字も仏像も同じです。
千年先に残る扁額を目指してこれからも研鑽を積み重ねながら造り続けていきたいと思います(^^)
【宮本工藝制作実績】制作実績 | 京都の仏師 宮本我休(GAKYU ガキュウ)