京都の仏師 宮本 我休 GAKYU ガキュウ

小さな聖観音様の修復〇

今回のご依頼は身丈三寸(背丈約11cm)の小さな聖観音様の修復です〇

左腕臂から先、右手四指が欠損していてその欠損部分を補填し、古色(彩色で経年劣化をつける方法)にて現存部分に馴染ませていきます。

欠損部分が痛々しいですね…????

おそらく長い年月の中で掃除した時や動かした際に折れてそのままになっていたんでしょうね。

小さい仏様ですのでその御手はかなり小さくなりますがしっかりと彫り出し、補填していきます。

左腕も同様に補填していきます。

今回は古式に則り、左手で蓮華を持ち、右手で受ける形にしています〇

古色をかけていきます。

よく拝まれてきたのでしょうね、現存する部分は煤けて真っ黒になっていますΣ(゚Д゚)

それに合わせてしっかりと色を合わせ馴染ませていきます。

 

光背がグラついていたので本体から外し固定しなおします。

こちらはご依頼内容の中に入っていませんが、長く拝んでいただきたいのでやれることはやっておきます!

完成しました〇

途中経過がないとどこを直したのかわからなくなったかと思います。

逆にどこを直したのかわかる修復は失敗といえます。

ですので当工房ではしっかりと途中経過を記録し、納品時に資料をお渡ししています。

見えない努力を知っていただきたいので!(^_-)

 

これからまた拝まれ続けて漆黒に深みを増していってほしいです☆

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