身丈5寸、15cm程の小さな阿弥陀様。
ご依頼いただき略式の在家用東本願寺型としてお造りさせていただきました。
使用した材は目の細かい木曽桧。
螺髪の一つ一つに至るまで精巧に彫り上げました〇
制作途中の御手です。
印は来迎印、とても小さな御手ですが指先の繊細な表現までしっかりと彫り上げています〇
額の白毫(光を放つ白毛の渦)も極小…水晶を削り出し埋め込んでいます(^^)
大きな像は小さな失敗がまぎれるのですが、小さな仏様を造る場合、些細な失敗が後に形を大きく崩す原因となってしまいます。
特に最後の眼を切る(彫る)時は緊張の瞬間です…左右のズレがでないように集中します。
私の場合、こういった緊張感のある仕事をする時は工房に私以外誰もいない時間を選んで行うようにしています。
朝4時頃でしょうか、朝一番の静寂の中、集中力も一番充実している時に一番緊張感のある仕事をするんです(^^)
そうして慎重に彫り進め、小さな像ですが立派な阿弥陀様を彫ることができたと思っています〇
先日ご納品をさせていただきご依頼主の方には大変喜んでいただきました。
長い間お待ちいただきたので心苦しかったのですが、その分とことんまで追求でき、とてもありがたかったです。
大きな像も小さな像も私は数百年、数千年先まで遺るように想いを込めて彫り上げます。
大切に末永くお祀りいただけましたら幸いです〇
【宮本工藝制作実績】https://gakyu.jp/works