Feature特集・連載
Profileプロフィール
京都生まれ。 学生時代に服飾を学び、卒業後京都の仏像彫刻工房にて仏像の彩色を手掛けたことをきっかけに仏像彫刻の世界に入る。 9年間の修行の後、平成27年4月独立。 京都・西山に工房を構え「宮本工藝」を設立し、日々仏像・仏具、 その他木彫刻全般の研究、制作に励む。 学んだ服飾技術を活かし、リアリティのある衣文表現を得意とする。(京もの認定工芸士認定番号第128号)
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Part 1
どのようにして”仏”が生まれるのか
檀家さんの家が全焼しお寺の方が何かできないかと焼け残った材木でお釈迦様を彫像してお渡ししたいというご依頼を頂戴し、今日現地に赴きました。 幸い外側だけが焼け焦げ… 続きを読む
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Part 2
焦げた所をノミでそぎ落とす
火災で燃え残った木材から釈迦如来を彫像するというプロジェクトが着々と進行しております。 先ずは表面の焦げた所をノミでそぎ落としていき、その後、鉋(かんな)で木肌… 続きを読む
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Part 3
仏像を彫像する前に執り行うノミ入れ式
先日仏像を彫像する前に執り行うノミ入れ式を御寺院にてさせていただきました。 木にはまだ焦げ跡が残っていますが、ご依頼主様に一刀入れて頂き これから気持ちを一つに… 続きを読む
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Part 4
ようやく彫刻スタートです
先のノミ入れ式から早4ヵ月がたち、ようやく彫刻スタートです〇 木というものは人と同じで環境が変われば動揺するものです。 伐採されて100年以上たったこの欅(けや… 続きを読む
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Part 5
先立ってお位牌を製作
先日お釈迦様に先立って燃え残った材からお位牌を製作し納品させていただきました。 火災を生き残った木ですから なるべく表面の加工はせず、白木(木地そのまま)の状態… 続きを読む
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Part 6
彫刻が進みお姿が見えだしてきました
少しづつですが彫刻が進みお姿が見えだしてきました。 仏様の彫刻は儀軌(決まり事や規則)に従って進めていきます。 ですので賽割法といってマス目を描き、それをもとに… 続きを読む
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Part 7
荒彫りを終えこれから総仕上げへと進んでいきます。
鑿を使って大きく形を彫りだしていく荒彫りを終え、ようやく仏らしい姿が見えてきました。 燃え残った木から仏をつくる… このお話をお受けしたときは正直う… 続きを読む
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Part 9
‟光焔” 釈迦如来立像 無事完成致しました。
ご依頼をいただいてから一年と少し。黒く煤けた状態からようやく完成となりました〇 光焔(こうえん)とは光焔万丈という四文字熟語にもありますが光り輝く炎が高く立ちの… 続きを読む
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Part 10
4月8日お釈迦様の誕生日に開眼法要を執り行いました。
開眼法要とは眼を開くと書きますが佛に魂を入れる法要のことを言います。この法要を行うことで木の造形物でしかなかったものがようやく”佛”とし… 続きを読む