Part 9
‟光焔” 釈迦如来立像 無事完成致しました。
火災で燃え残った木材から釈迦如来を彫像する
Index目次
- Part 1どのようにして”仏”が生まれるのか
- Part 2焦げた所をノミでそぎ落とす
- Part 3仏像を彫像する前に執り行うノミ入れ式
- Part 4ようやく彫刻スタートです
- Part 5先立ってお位牌を製作
- Part 6彫刻が進みお姿が見えだしてきました
- Part 7荒彫りを終えこれから総仕上げへと進んでいきます。
- Part 8台座が完成しました。
- Part 9‟光焔” 釈迦如来立像 無事完成致しました。
- Part 104月8日お釈迦様の誕生日に開眼法要を執り行いました。
ご依頼をいただいてから一年と少し。黒く煤けた状態からようやく完成となりました〇
光焔(こうえん)とは光焔万丈という四文字熟語にもありますが光り輝く炎が高く立ちのぼることを意味します。火災で焼失した家屋で使われていた芯柱から佛を刻むということでしたので、業火に耐え、佛となった芯柱が未来永劫光を放って家を守っていってもらいたいという思いを込めて命名しました。
今回佛を刻んでいくうえで一番気を付けたのは”重量感”でした。家を新たに守っていってもらいたいという思いがありましたのでどっしりとした体躯で力強い釈迦如来を目指しました。
そして彫り進めるにつれ、木という素材が持つ凄みを改めて感じました。製材されて100年以上、そして炎で焼け焦げながらも一刀一刀仕上げるごとに光沢を増していく。これから拝んでいってもらうことで煤で陰影がついて佛が“育って”いきます。これは木でしかでき得ないことかと思います。
先日お寺で佛に魂を入れる開眼法要を執り行いました。この佛がまた新たな“柱”となってお家を守っていってもらいたいと思います。
身丈一尺(総高さ 約33㎝) 材:欅 宮本我休 謹刻
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